持続化補助金で店舗改装資金を調達した和食店の事例⑤

小規模事業者持続化補助金

 その和食店は、比較的高級路線で営業しており、接待などで利用する顧客も多い状況でした。このような顧客は、個室を利用する場合が多いのですが、同店の個室は天井から数十センチが吹き抜けとなっています。

 そのため、会話が筒抜けの状態になっており、顧客から完全個室にして欲しいというご要望をいただいておりました。そこで同店は、店舗改装資金を小規模事業者持続化補助金で賄うために応募用の計画書を作成しました。

 弊社は当該補助金における採択可能性を高めるべく、その計画書のブラッシュアップをご支援しました。結果として無事採択されましたが、どのように計画書をブラッシュアップしたのか、複数回にわたってご紹介します。第5回目の今回は、様式2-1<経営計画>の「4.経営方針・目標と今後のプラン」について見て行きます。

 なお、この事例は新型コロナウイルスの影響が出始める前のものですが、現在、個室の密室性を高めるのであれば、空気清浄機を導入するなど感染対策をとる必要があります。

1.小規模事業者持続化補助金<一般型>応募の全体像

 まずは、全体像を把握します。事業者が単独で小規模事業者持続化補助金に応募する際は、原則として以下の書類を作成し、締め切り日までに送付する必要があります。

  • 様式1-1 小規模事業者持続化補助金事業<一般型>に係る申請書
  • 様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①
  • 様式3-1 補助事業計画書②
  • 様式4 事業支援計画書
  • 様式5 補助金交付申請書

 このうち、様式2-1と様式3-1が採択に大きな影響を及ぼします。

2.様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①の全体像

 今回は、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①を見て行きますが、その構成は以下となっています。

  • <応募者の概要>
  • <経営計画>
  • <補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容

3.<経営計画>の内容の全体像

 今回は<経営計画>を見て行きますが、その構成は以下となっています。

  1. 企業概要
  2. 顧客ニーズと市場の動向
  3. 自社や自社の提供する商品・サービスの強み
  4. 経営方針・目標と今後のプラン

 今回のコラムでは、4.経営方針・目標と今後のプランを見ていきますが、ここまでをまとめると、今回のコラムでは下図の赤枠で囲んだ部分を見て行くことになります。

4.「4.経営方針・目標と今後のプラン」の書き方

(1)見出しを設ける

 同店が当欄へ事前に記載されてきた内容を拝見すると見出しとして【経営方針】【目標】【今後のプラン】が設けられていました。この見出しの設け方は理にかなっている印象です。そもそも当欄のタイトルは「経営方針・目標と今後のプラン」ですから、【経営方針】【目標】【今後のプラン】に切り分けて書くことは、話が混同するリスクを低下させます。

(2)目標は定量的に記載する

 同店が掲げた【目標】のひとつに「個室の稼働率アップ」というものがありました。ですが、現状はどの程度の稼働率で、これをいつまでにどの程度アップさせるのか、目標を数値で表すことが必要です。

 数値で表した目標は、達成率が把握できます。よって当然ですが、達成か未達成かが測定出来るとともに、その達成率をもとに次の打ち手を検討しやすくなるはずだからです。

(3)補助事業の詳細説明は書かない

 同店は、個室の天井部分にある吹き抜けを塞ぐという店舗改装をしたいわけですが、【今後のプラン】には、この店舗改装のスケジュールやその効果が記載されていました。ですが、それは次の「<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容」に書くべき内容です。

 補助金を手に入れたいからこの計画書を記載しているわけなので、ついつい補助金を使った事業の内容を説明したくなりますが、補助金を手に入れるには中長期的かつ全体的な視点が必要です。なぜなら事業が継続できなければ補助金を交付した意味が薄れるからです、

 そこで、補助事業の内容【今後のプラン】は3年程度の時間軸をとって、その間に人・物・金・情報といった経営資源をいつどのように充実させていくのか、具体的な行動を示すようにしましょう。

 このようにして、「4.経営方針・目標と今後のプラン」の部分を記載していただきましたが、次回のコラムでは「<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容」を見て行きます。

5.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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