事例で理解する低感染リスク型ビジネス枠の採択ポイント⑤

小規模事業者持続化補助金

 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>は、昨年度に創設された<コロナ特別対応型>に代わるものとして今年度に創設され、募集が始まっています。この<低感染リスク型ビジネス枠>が<コロナ特別対応型>と大きく違うのは、その補助事業の実施により「対人接触機会の減少」が実現できること、その補助事業が「新たな取組」であることが求められている点です。

 ただし、応募の際に作成する計画書のフォーマットに大きな変更はありません。そこで、当コラムでは「対人接触機会の減少」「新たな取組」に該当し、<コロナ特別対応型>に採択されたエステティックサロンの事例を通じて<低感染リスク型ビジネス枠>の採択ポイントを検証していきます。

 同店は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、エステの施術による売上が激減してしまいました。そこで、美容と健康を維持・向上させるオンライン講座を提供するために、ホームページを刷新したいと考え、それを補助事業として申請し、採択されました。これを踏まえ、今回のコラムでは<補助事業計画 >「3.補助事業の効果」をどう書くべきかについて見ていきます。

1. <補助事業計画>「3.補助事業の効果」の書き方

(1)記載するのは「自社の効果」

 近江商人が大事にした考え方に「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の「三方よし」があります。商売は自社だけでなく、顧客にも、社会にもメリットをもたらすことが重要だという考え方です。

 これは、公的資金である補助金を使う場合にも重視したい考え方であり、補助事業を実施する自社だけでなく、それによる顧客や地域社会の効果も考える必要があります。ですが、今回見ていく「3.補助事業の効果」欄には以下の但し書きがあります。

 ※補助事業の実施により、自社の経営に与える効果について記載してください。

 <低感染リスク型ビジネス枠>に応募する際の計画書は5枚以内に収めることが求められていますが、この但し書きは当欄には顧客や社会の効果を記載する必要はなく「自社の効果」だけを記載すれば良いと解釈できます。ただし、顧客や社会の効果を考える必要がない、ということではない点に留意が必要です。そこで次に示す同店の記載内容を参考にしていただきたいと思います。

(2)「社会貢献」を通じた自社の効果を検討する

 同店は「以下の社会貢献を通じて当店の存在感・価値の向上が実現できる」という自店の効果を記載した上で、顧客・社会の効果を列挙しました。顧客・社会にそのような効果を提供することにより、最終的に自店の効果が得られるという考え方です。具体的には以下のような内容を列挙しました。

  • ○○により免疫力が高まり、健康寿命が延びて医療費が削減できる。
  • ○○で心の健康を保つことにより、鬱やDV、虐待を減らすことができる。
  • ○○をすることで夫婦関係が円滑になり離婚するカップルが減る。
  • 心身ともに健康な子どもが増えることにより、親子関係が円滑になり家族関係が良くなる。
  • 健康な人が増えるということは、旅行やショッピング、外食に出かける機会が増えるので経済がまわることにもつながる。

(3)定量的な効果を記載する

 同店は、上記のような数字で表すことが困難な効果(定性的効果)の他に、数字で表すことのできる効果(定量的効果)も記載しました。具体的には1~3年後の見込売上高を記載したわけですが、売上は客数と客単価のかけ算で算出されますので、それらも盛り込みました。

 売上高を構成する客数と客単価を記載することは、見込んだ売上高の根拠が示されることとなり、説得力の向上が期待できます。

 このようにして<補助事業計画>「3. 補助事業の効果」に該当する部分を記載し、最後に全体の整合性を検討し、応募した結果採択となりました。

 なお、同店は過去に小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>の不採択を経験しています。その理由として挙げられることは書くべきことを書くべき欄に書いていないということでした。よって、本当にそれはその欄に書くべきことなのか検討しながら、不採択の計画書をブラッシュアップしていったことが採択に繋がった印象があります。当コラムが、今後<低感染リスク型ビジネス枠>に応募される方のご参考になれば幸甚です。

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