酒販店の事例から学ぶ小規模事業者持続化補助金申請書の書き方⑥

小規模事業者持続化補助金

 同社は50年以上前に先代が創業し、地方都市でお酒の小売を主たる事業としていますが、時代の流れとともに酒類販売免許が取得しやすくなった結果、競合の進出が相次ぎ、業績は厳しくなってしまいました。

 そこで、他社へ修行に出ていたご子息が家業に戻り、品揃えの選択と集中を行った結果、業績は一旦回復しました。ですが、またもや環境が厳しさを増してきたことから、小規模事業者持続化補助金を活用して、自社オリジナルの化粧箱を作成し、小瓶のお酒を詰め合わせて、ギフト需要を開拓することとしました。 

 そこで弊社が当補助金の応募に使用する計画書作成のご支援を行い、同社は採択されたわけですが、当コラムで、その計画書作成のプロセスをご紹介していきます。下図は応募時に作成する書類ですが、今回のコラムでは赤枠部分、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書① <補助事業計画> Ⅰ.補助事業の内容 「4.補助事業の効果」を見ていきます。

1.「補助事業の効果」の書き方

(1)3者の効果を記載する

 「売り手よし、買い手よし、世間よし」とは近江商人が大事にした考え方とされており、これは補助事業の効果を検討する場合も有効な考え方です。

 まず、売上や利益が向上したり、地域の存在感が高まったりするといった自社にとっての効果が「売り手よし」の考え方です。そしてその効果は、顧客に何らかの効果を与えるからこそ得られるものであり、同社の場合は敷居の高かったお酒が手頃な金額で飲めるという顧客の効果、つまり「買い手よし」を記載しました。

 さらには公的資金を使う以上、地域社会の効果、つまり「世間よし」も記載すると説得力が向上するという考えから、同社の場合は適量の飲酒により健康が増進され、医療費の削減や生活の質が向上するという効果を記載しました。

(2)効果の理由を記載する

 同社は、上記それぞれの効果について、なぜその効果が得られるのかという「効果の理由」も記載しました。まず、自社・顧客・地域社会という効果を得られる主体を縦軸にとり、横軸には、効果・理由という項目をとった表を作成しました。

 そして、例えば顧客の効果である敷居の高かったお酒が手頃な金額で飲めるという効果であれば、○○円~●●円のプライスラインを設定したためという理由を記載しました。

(3)1年間の売上見込みを記載する

 同社は、補助事業で作成する化粧箱に詰め合わせたギフトについて、5年間にわたる売上見込みを月毎に記載しました。そして、単に見込まれる月間売上高を書くのではなく、販売単価と販売数量の他に、なぜその販売数量が見込まれるのかという根拠も記載しました。

 このようにして同社は「4.補助事業の効果」を記載した上で、全体の整合性をとって計画書をまとめ、応募した結果採択されました。当初は手詰まり感のあった同社ですが、「化粧箱」という発想を得た時の社長の晴れやかな顔が印象的でした。販売商品は変わらずとも、パッケージの変更・開発で活路が見出せる場合もあるという事例が読者のご参考になれば幸甚です。

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします

 弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓

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