低感染リスク型ビジネス枠の採択ポイント:エステサロンの事例Ⅱ③

小規模事業者持続化補助金

 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>は、2020年に創設された<コロナ特別対応型>に変わるものとして2021年に募集が始まっています。

 この<低感染リスク型ビジネス枠>が<コロナ特別対応型>と大きく違うのは、補助金を使って行う事業(補助事業)の実施により「対人接触機会の減少」が実現できること、その補助事業が「新たな取組」であることが求められている点です。

 ただし、応募の際に作成する計画書のフォーマットに大きな変更はありません。そこで、当コラムでは「対人接触機会の減少」「新たな取組」に該当し、<コロナ特別対応型>に採択されたエステティックサロンの事例を通じて<低感染リスク型ビジネス枠>の採択ポイントを検証していきます。

 このエステティックサロンは、コロナ禍で売上が減少してしまいましたので、インターネットで美容などのレッスンを提供していくこととし、小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>を活用して、当該レッスンの告知をするホームページを立上げたいと考えました。

 そこで、計画書を作成し、当該補助金に応募しましたが、結果は不採択でした。そこで、弊社にどこをどのように修正すれば採択されるのか、ご相談に訪れ、弊社とともに計画書のブラッシュアップに取り組んだ結果、採択されました。

 当コラムではそのプロセスをご紹介していきますが、今回は<補助事業計画> 「2.補助事業の内容」に該当する部分を同店がどのように記載していったかについて見ていきます。なお、「1.補助事業名」については、事例で理解する低感染リスク型ビジネス枠の採択ポイント③を参考にして下さい。

1.「補助事業の内容」の書き方

(1)ポジティブな方向性で書く

 同店が当欄へ事前に書かれてきた内容には「これまでの受講者が新規にお申し込みされるケースは、対面型セミナーの参加や受講者からの紹介が中心であり、非対面型での申込が少ない。」といったものが記載されていました。

 このような、弱みを克服するために補助金を使いたいと考える事業者は非常に多い印象がありますが、経営資源の制約が比較的大きい小規模事業者だからこそ、その戦略は「強みの強化・活用」であるべきです。

 同店の場合は、代表に栄養学の豊富な知識があり、これを用いた美容法を提供することができるという強みがあります。それを日本全国に広めていくためにオンライン講義を行い、その告知のためにホームページが必要であるというトーンで記載すると、将来的な事業の拡がりが感じられ、大きな効果も見込めるはずです。同店にはこれを意識していただきました。

(2)書くべきことを書く

 同店が当欄へ事前に書かれてきた内容には以下の内容が含まれていました。

 当店が最終的に達成したいことは、日本中を輝く笑顔で埋めつくすことであり、そのためには病気で苦しんだり、亡くなったりする人を減らしたい。現在、日本のがん患者は2人に1人と言われているが、これを10人に1人まで減らしたい。すべての病気の根源は肥満から始まると言われているので、当店の栄養学を学べば、簡単にダイエットができて健康な体を手に入れられるということを広く訴求したい。

 当欄は「補助事業の内容」を記載する欄ですが、上記の内容は<経営計画>「1.自社の事業概要」に盛り込むべき内容ですので、移動していただきました。想いが先行してしまうと書くべき内容を書くべき欄に書けなくなってしまいますので、自身から距離を置いて客観的に見る必要があります。

 この場合に役立つのが「メタコミュニケーション」という手法です。これについては、自社の強みを見つけるための3つの手法プラス1つの手法を参考にして下さい。

 このようにして、同店は<低感染リスク型ビジネス枠>「2.補助事業の内容」に該当する部分を記載していきましたが、次回のコラムでは「3.補助事業の効果」をどのように記載したのかを見ていきます。

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