店舗コンセプトに基づく運営の整合性がとれた飲食店とは

ふらりと入った居酒屋で

 宮崎県小林市に仕事で来ています。昨日、夜遅くに現地のホテルに到着し、夕食を摂ろうとホテルからほど近い飲食店街をぶらついたところ、洒落たお店を見つけました。
 一見、何屋さんか分からない店構えでしたが、その店に入ることを後押ししたのは、クレジットカードが使える旨の告知物があったことです。

 地方出張が続き、現金で支払いを続けているとあっという間に財布の中が厳しくなりますので、どうしても現金払いでなければならない場合を除き、原則としてクレジットカードを使うようにしています。また、ポイントも貯まりますので、クレジットカードが使える飲食店は非常にありがたいわけです。

 店内は、小奇麗かつお洒落な内装でした。カウンターが6席ほど、4人掛けのテーブルが2つと収容客数は多くはありませんが、カウンター席もテーブルも広めのスペースをとっており、ゆったりとした印象があります。カウンターには店主と思しき方、そして厨房に1名のスタッフがおりました。
 私は、カウンター席に陣取り、ビールを頼み、お通しから腹ごしらえを始めました。

誰のための店なのか

 お酒と料理を楽しみながら、カウンター内の店主と話をしているうちに、なぜこの店を始めたのかという話になりました。
 店主いわく、居酒屋はにぎやかな店が多く、特に若者が騒ぎがちになる。しかし、ゆったりひとりで静かに飲みたい大人のための店を作りたい、という思いからそのような方をターゲットに、この飲食店を2年前に立ち上げたということでした。
 店名もそのコンセプトを表し、離れ座敷、離れ家を意味する「HANARe」としました。「ハナレ」の「レ」が「Re」なのは、メールなどの返信で使う「Re」であり、また来て欲しいという思いを込めたとのことです。

 このようにターゲット、店舗コンセプトが明確なので、私以外の来店客を見てもやはり、少人数でゆったりと静かに飲む方ばかりでした。
 そうこうしているうちに、私の隣に座った常連客とも言葉を交わすようになりました。その方いわく「小林市において一人でゆったり飲むならこの店しかない」とのこと。常連が店舗コンセプトを理解し、初対面の他の顧客に説明できるのです。

 内装、ターゲット、コンセプト、店名、そして実際の来店客。これらの整合性がとれている飲食店が繁盛するのだろうな、と思わせられた宮崎県小林市の夜でした。
 もちろん、料理もお酒も申し分のない味であったことを付け加えておきます。

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