ガソリンスタンドが年末の洗車需要をさらにあおるべき理由

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 2020年。新年あけましておめでとうございます。今年もガソリンスタンドはじめ、多くのロードサイド店舗の関係者に役立つコラムを提供できるように取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。

 さて、昨日の大晦日、ガソリンスタンドはどの店舗も洗車作業に追われたと思います。Twitterでも大晦日を外して早めの洗車を呼びかけるガソリンスタンドが見受けられました。ですが、このような年末における洗車需要を分散させることは困難な印象があります。

 そこで、今年一発目のコラムでは、年末の洗車需要を分散化させず、その洗車需要を【あおる】ことこそが、生き残るガソリンスタンドの条件であるといえる理由について見ていきます。

1.年末の洗車需要をあおるべき理由

年末の洗車需要をあおるべき理由(1)年末に洗う価値があるから

 クリスマスが終わって間もないですが、ケーキ店が業績向上のためにクリスマスケーキを1月に売ろうとしたとします。この場合、価格を下げようが、派手な販促策を打とうが、クリスマスケーキが売れる可能性は高くありません。クリスマスケーキはクリスマスに食べてこそ【価値】があるからです。

 同様に、大晦日の洗車は大晦日に行うからこそ【価値】があると言えます。それは、花粉で汚れたからとか、鳥の糞がついたからなどという理由での洗車ではなく、1年の汚れを落としてきれいな車で新年を迎えたいからという理由であり、普段の洗車とは依頼する理由が異なります。

 クリスマスケーキの需要がクリスマスに集中するからといって、その分散化を図っても、クリスマスケーキとしての【価値】があまりにも小さいので売れる可能性が低いように、年末の洗車需要を分散化させようとしても、年末でなければその洗車は価値が小さいので分散が困難なことは当然のことです。

年末の洗車需要をあおるべき理由(2)行列が需要を喚起させるから

 人が行列に並ぶ理由のひとつに【バンドワゴン効果】が挙げられます。「バンドワゴン」とはパレードの隊列の先頭車両を指し「バンドワゴンに乗る」とは時流や流行に乗ることを意味します。よって、行列があると自分も並んで時流や流行に乗らなければと思ってしまう、これが【バンドワゴン効果】です。

 毎年、年末のガソリンスタンドに洗車の行列ができるのは、この効果が効いているからと言えます。行列ができているからこそ並びたくなるわけで、その際にスタッフが「違う日に来た方がお得ですよ」と言っても、顧客は聞き入れないでしょう。

 そもそも、大晦日の洗車需要を分散させたところで、年間の業績は変わらないわけです。よって、年末の洗車需要を分散させるのではなく、これをきっかけに他の日の業績を上昇させる取組みが必要なのではないでしょうか。

年末の洗車需要をあおるべき理由(3)洗車以外の告知を効果的にできるから

 昨年は、あおり運転が社会問題になりました。自分の前方を走る車をあおることは厳に慎むべきですが、大晦日の洗車需要を【あおる】ことは、年間の業績向上に繋がる可能性が高まります。

 例えば、12月29日~31日まで洗車をして下さった方限定で鏡餅を無料配布するイベントのチラシを新聞に折込んで配布したらどうなると思いますか?恐らく顧客は殺到します。普段の年末よりも洗車の行列は長くなるでしょう。その際に、当店の洗車メニューや、ニュースレターを配布し、多くの顧客に【告知活動】をすることにより、平日の顧客の取り込みが可能となります。

 この取組みに対し、洗車をしたい顧客が殺到し、店内の事故を危惧する経営者もいるでしょう。そのようなリスクを回避したいならこの取組みはお勧めしません。ですが、ジリ貧になる覚悟をする必要はあるでしょう。ガソリンスタンドにとって厳しい環境の今、打って出る姿勢こそが生き残る条件なのではないでしょうか。

 2020年を迎え、新年最初のコラムでは、ガソリンスタンドが年末の洗車需要を分散化させることは年末洗車の価値が提供できず、また、バンドワゴン効果があるため困難であり、この需要をさらにあおることの重要性を述べました。今年こそ飛躍の年にしましょう。

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