低感染リスク型ビジネス枠で【不採択】だったダンス教室の事例①

小規模事業者持続化補助金

 同社は、ダンス教室の運営を主たる事業としていますが、新型コロナウイルスの影響により、対面接触のレッスンを嫌った生徒が退会・休会し、ダンス関連のイベントも中止が相次いだ結果、業績が厳しくなってしまいました。

 そこで、広告宣伝を強化するべく、小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>を活用することとし、計画書を作成して当補助金に応募したわけですが、残念ながら不採択となってしまいました。

 その計画書をもとに、なぜ不採択になってしまったのか、想定される理由を検証していきますが、今回のコラムでは<経営計画>「1.自社の事業概要」の記載内容からその理由を見ていきます。

1.不採択の想定理由「自社の事業概要」編

(1)分量が多すぎる

 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>に応募する際に作成する<経営計画>と<補助事業計画>は合計で5ページ以内に収める必要がありますが、同社は<経営計画>「1.自社の事業概要」に3ページ以上を費やしていました。

 確かに当欄は一番ボリュームが必要な部分にはなりますが、当欄に全体の6割以上のページ数を割いてしまったことにより、「1.自社の事業概要」の説明が冗長なものになってしまっていました。さらに、重要なポイントである<補助事業計画>「2.補助事業の内容」にページ数を割くことができず、結果として説明が薄いものになっていました。

(2)見出しに統一性がない

 同社は当欄に見出しを設けており、読みやすさを意識していることがうかがえましたが、その見出しの構成は以下のようなものでした。

 ①■■
  《◆◆》
  《□□》

 ②◇◇
  【▲▲】
  【▼▼】

 ③△△
  (▽▽)
  (●●)

 これらの見出しの何が問題かというと、大見出しを表す記号は①、②、③と丸付き数字で統一されているのですが、中見出しのそれは《》、【】、()と統一されていない点です。そのため、読み手は記載内容の階層レベルが把握しにくく、混乱を招くリスクを抱えた内容となっていました。

 なお、弊社でお勧めしているのは、タイトルが「1.自社の事業概要」と点付き数字が用いられているので、大見出しは(1)、(2)、(3)とかっこ付き数字を使用し、中見出しは①、②、③と丸付き数字を使用し、小見出しは【】などのかっこを使用することです。

(3)文字だけの説明である

 同社が記載されてきた内容は全てが文字で表現されていました。上で見た見出しの他に、空白行や箇条書きを使用したとしても、やはり文字だけの説明は読みにくさが否めません。立地の説明は地図を用いたり、レッスンの料金体系は表を用いたりすると、より読みやすさが向上したのではないかという印象を受けました。

 なお、弊社では経営者の写真や教室の内外装の写真を盛り込むことで記載内容のリアリティが強化されるとともに、売上・利益総額の大きいメニューのベスト5を表として盛り込むことで事業規模や特徴が理解しやすくなると考えています。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>に応募したものの不採択だった理由を<経営計画>「1.自社の事業概要」から考察し、(1) 分量が多すぎる、(2) 見出しに統一性がない、(3)文字だけの説明である、を挙げました。記載している内容自体は妥当性が高いものだったため、ちょっとした工夫が必要だった印象を受けました。

 次回のコラムでは、引き続き「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」を見ていきます。

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