小規模事業者持続化補助金【一般型】に採択された理容店の事例②

小規模事業者持続化補助金

 同店は、店主とその妻、長男で運営する理容店です。3年前に持続化補助金に採択されましたが、さらなる販路開拓を行うべく、設備の入れ替えを行うことにしました。そして、この費用の一部を再度当補助金で調達するために計画書を作成し、無事採択されました。

 当コラムでは、同店が作成した計画書の内容から、採択された理由を検証し、採択の可能性を高める計画書の書き方を述べていきます。以下は当補助金へ応募する際に、原則として作成しなければならない書類の一覧ですが、今回は小規模事業者持続化補助金【一般型】に採択された理容店の事例①に引き続き、赤枠部分「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>「1.企業概要」を見ていきます。なお、当コラムの内容は2021年11月2日時点の情報に基づいています。

1.採択の可能性を高める「企業概要」の書き方

 当補助金に応募した方々が作成した数多くの計画書を拝見していると、「企業概要」が分かりやすい計画書は、計画全体の内容も分かりやすく、採択の可能性が高いものです。同店の場合も非常に分かりやすい「企業概要」だったわけですが、そのポイントは以下の3点です。

(1)沿革から現状を記載する

 同店は開業年月日から始まり、現在に至るまでのトピックス的な内容を沿革として記載していました。その上で、現在の営業時間、人員構成、定休日、店舗規模などを記載していましたが、この沿革から現在の状況に至る一連の説明は、時系列に内容が展開されることになります。

 そのため、読み手にとってはリアリティが感じられ、その事業者に対する理解が深まることが期待できます。そして、事業者のことがよく分かると計画の内容も理解しやすくなることから、このことは、同店が採択を引き寄せた要因のひとつとして挙げられるでしょう。

(2)売上総額の大きいメニューベスト5を記載する

 日本商工会議所、全国商工会連合会が公表している当補助金の計画書記入例には、売上総額の大きい商品をまとめた一覧表が掲載されている業種があります。同店はこれに倣い、施術メニューの中で上位ベスト5とその年間売上高が記載された一覧表を盛り込んでいました。

 これが盛り込まれていると、読み手としては売れ筋商品や事業規模が把握できるため、同店に対する理解が深まりやすくなり、採択にポジティブな結果をもたらしたと考えられます。

(3)ビジュアルに訴求する

 文字だけの計画書は内容が理解しにくいため、効果的に図表を活用して理解を促したいものですが、同店は上述した表の他に、店舗内外装の写真を盛り込んでいました。これにより、視覚に対して訴求がなされ、より同店の理解が深まったと考えられます。

 惜しむらくは、代表や後継者の写真がなかったことです。顔の見える計画書は、よりリアリティを向上させることから、採択を招く効果が期待できます。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【一般型】に採択された理容店の「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>「1.企業概要」から採択の可能性を向上させるポイントとして、 (1) 沿革から現状を記載する、(2) 売上総額の大きいメニューベスト5を記載する、(3)ビジュアルに訴求する、を挙げました。

 次回のコラムでは今回に引き続き、「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。

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