持続化補助金に採択された写真スタジオの計画書作成事例⑦

小規模事業者持続化補助金

 その経営者は、ご自身のお子様が1歳の誕生日を迎えた際に、スタジオで撮っていただいたその写真に感動し、自身も多くの方へその感動を与えたいという動機から、写真スタジオの運営を開始しました。

 写真スタジオ業界は、大手企業も参入しており、競争が激しいわけですが、その経営者は小規模事業者持続化補助金を活用して、温めていた新サービスを展開することにしました。

 そこで経営者ご自身で、当該補助金に申請する計画書を作成しましたが、当社にブラッシュアップのご相談に来られ、結果として採択されました。そこで、同店がどのようにして採択レベルにブラッシュアップしたのかをお伝えしていきます。

 以下は、小規模事業者持続化補助金へ応募する際の一般的な提出書類ですが、最終回の今回は下図赤枠部分、様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①<補助事業計画>「4.補助事業の効果」について見ていきます。

 なお、当コラムでは<補助事業計画>のうち、「1.補助事業で行う事業名」は公序良俗に反しない限り、30文字以内にまとめるだけで済むという認識であること、「3.業務効率化(生産性向上)の取組内容」は任意記入であることから解説を割愛しています。

1.「4.補助事業の効果」の書き方

(1)「補助事業の効果」を書く

 同店が予め記載してこられた内容の中には【新サービスを導入した効果】が記載されていました。具体的には、新サービスを導入することによる繁閑の平準化を効果のひとつとして記載していました。

 ですが、当欄は補助事業を行うことにより見込める効果を記載する欄です。同店はパンフレットの作成費用を小規模事業者持続化補助金で調達しようとしていますから、パンフレットを作成し、配布することによって見込むことのできる効果を記載する必要があります。

(2)因果のトビをなくす

 同店は前述の効果の他に、ホームページやチラシで伝えることが困難な魅力を伝えることができることを記載していました。そして、まとめとして「売上の平準化とスタッフの安定雇用を図ることができる」と結んでいました。

 ですが、魅力が伝わるとなぜ売上が平準化され、スタッフの安定雇用に繋がるのかが読み取れませんでした。例えば、「魅力が伝わることにより、繁忙期以外の受注が促進され、売上が平準化する」ということであれば読み手は理解がしやすくなるでしょう。

 同様に「売上が平準化することにより、コンスタントに仕事が発生し、スタッフの安定雇用に繋がる」ということであれば読み手は理解がしやすくなります。

 原因と結果が直接的に結びついていない論述を「因果のトビ」と言いますが、原因と結果が結びつくように、文章を構成することが必要です。

(3)3つの方向性から効果を検討する

 同店が記載してこられた内容は、自店が享受できる効果に留まっています。ですが、補助事業を行うことにより顧客が得られる効果がなければ、自店への効果は及びにくくなってしまうはずです。例えば、「パンフレット配布により、手元に当店の情報が残り、記念日に当店独自の写真撮影を失念しにくくなる」などが挙げられるでしょう。

 さらに、公的資金を使う立場としては、自店・顧客に留まらず、地域社会に及ぼす効果も検討する必要があります。例えば「当店に来店し撮影した後に、外食や買い物をすることが見込まれ、地域の店舗が経済的に潤う」「当店の収益性が向上し、納税額が増加することから、地域活性化が見込まれる」などが挙げられるでしょう。

 なお、同店の場合は全体的に文章が長く、ボリュームが多すぎる印象を受けましたので、見出しを設け、端的にまとめなおしていただきました。その様な欠点を直す際の考え方として、当コラムが参考になれば幸甚です。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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