ガソリンスタンドの顧客を理解して油外収益を向上させるコツ

戦略の考え方

ガソリンスタンドが抱えるジレンマ

 ガソリンスタンドで働くアルバイトスタッフからよく聞く不満として「アルバイトなのに、油外収益の個人ノルマがきつすぎる」というものがあります。

 ガソリンや軽油といった燃料油以外の商品、例えばタイヤや洗車などの商品を油外商品、その販売から生まれた収益を油外収益と呼び、燃料油での利益が不安定な現状では、油外収益で店舗全体の収益を確保しようとするガソリンスタンドが大半です。

 よって、スタッフ各個人に販売目標を与えて仕事をさせているわけですが、そのノルマがきつすぎると感じているアルバイトスタッフが多く、これが、ガソリンスタンド勤務が長続きしない理由のひとつとも言えるでしょう。

 とはいえ、店舗の収益を確保するために油外収益は必須と言えるものであり、ガソリンスタンドの経営者や店長は、アルバイトスタッフにも油外商品を売ってもらわなければならず、人材の定着と収益確保のジレンマが生じます。

 このコラムでは、そのジレンマを解消する方策について見ていきます。

転がり込む油外収益と販売する油外収益

 顧客が油外商品を購入する場合、その購入は、2つのパターンに分けられます。
 1つめは、顧客が自発的に油外商品を購入するパターンです。店舗スタッフから油外商品を勧められることなく「ワックス洗車をお願いします」「オイル交換をお願いします」と顧客から申し出るケースです。

 2つめは、店舗スタッフが売り込みをかけて、顧客が油外商品を購入するパターンです。これは、スタッフのアドバイスのもと、顧客がしっかり納得して購入していればよいのですが、そうでなければ、押し売りをされた、などというクレームに結び付きやすくなり、客離れの要因にもなりかねません。

 このうち、1つめのパターン、すなわち「転がり込む油外収益」を確保できる仕組みが出来れば、アルバイトスタッフに過剰な販売ノルマを課すことなく、店舗全体が潤うようになるでしょう。

 では、そのような仕組みはどのようにすれば構築できるのでしょうか。

顧客を把握しているか

 「転がり込む油外収益」をゲットした時に店舗スタッフは、その油外商品に関する作業を済ませて、それで終わりにしていないでしょうか。

 例えば、「転がり込む油外収益」を発注した顧客に対して。スタッフがアンケートを取り、その内容を活かすことにより、効果的なマーケティング活動に結び付く可能性が高まります。

 そのアンケートで明確にするべき項目の例として以下が挙げられるでしょう。

 【今回のご注文のきっかけは?】
 ・過去に当店のスタッフに勧められたから
 ・いつも当店を使っているから
 ・家族・友人・知人からの紹介があったから
 ・他店に不満があったから
 ・その他

 【当店におけるガソリン以外の商品の価格は?】
 ・とても高い
 ・やや高い
 ・やや安い
 ・とても安い

 【車両のメンテナンスを主に依頼しているところは?】
 ・ディーラー
 ・整備工場
 ・カー用品店
 ・当店以外のガソリンスタンド
 ・当店
 ・その他

 このような内容がわかれば、どうすれば「転がり込む油外収益」が増加するのか、糸口が見つかりやすくなります。

 例えば、上記の例で「過去に当店のスタッフに勧められたから」今回の購買をすることを決めた顧客が、当店の油外商品の価格が「やや高い」と感じており、主に「カー用品店」で車両のメンテナンスをしている、というケースが多いのであれば、油外販売の即決販売はできるだけ避けて、油外商品のお知らせチラシや点検カルテを渡すに留め、カー用品店の油外商品価格を調査し、当店の価格を見直す必要があることが分かります。

 このように、ガソリンスタンドの顧客を理解して油外収益を向上させるコツとして、「転がり込む油外収益」を発注する顧客にアンケートをとって、自店の改善に活かすことが挙げられるでしょう。

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