責任の重い役職に就きたがらない部下に対してどう接するべきか

人材育成

企業研修での投げかけられた質問

 ある企業の中間管理職を対象とした研修に登壇する機会に恵まれました。リーダーシップをテーマに研修を行い、最後の30分の時間を使って、質疑応答を行いました。

 「何か質問がある人いますか」と問いかけても、なかなか手が挙がらない場合がほとんどですので、私は、企業研修で質疑応答の時間を設ける場合、受講者にペアになってもらうか、グループになってもらって、最低1個の質問を考えていただくことにしています。

 その後、各ペアもしくはグループから質問を発表していただきますが、その中で以下の質問がありました。
 「実力のある部下をある役職に就けたいと考えているが、そのことを本人に言うと『いえいえ、そんな役職、自分には無理ですよ』と言われてしまう。そのような部下が積極的に重い責任を担おうという気にさせるには、どうしたら良いのか」

「なぜ」という質問

 この場合、上司は部下に「君はなぜそのような役職に就きたがらないのか?」と「なぜ」という質問をしがちです。
 しかし、上司が発する「なぜ」は部下を委縮させ、可もなく不可もないその場しのぎの回答を引き出しがちです。部下にしてみれば、本音を言うと自分の立場が悪くなる、もしくは叱責される可能性が高いからです。

 「なぜ」という質問は上司が自分自身に投げかけるべきキーワードと言えるでしょう。つまり、「なぜ自分はそのような質問をしてしまうのか」ということを考えなければなりません。

 そして、その答えとして挙げられるのは「有効な対策を考えたい」というものです。自分が望むことがなされない場合、「なぜ」そのことがなされないのかを知ることは、対策が見つかりやすくなります。しかし、それはその「なぜ」に対する回答が正しくなければいけません。

 ところが、上司が部下に投げかける「なぜ」に対する回答は、その場しのぎの回答である場合が多いわけで、正しい対策、つまり効果のある対策は見つかりにくいと言えるでしょう。

上司として何ができるかを問う

 そこで、有効な対策を見つけるための問いとして「君が役職者としてデビューするために、上司の私が出来ることは何ですか」というものが挙げられます。

 この質問をさらに有効なものにするには以下の留意点があります。
 ・部下と一緒に考えるというスタンス
 ・上司と部下が協力して部下をデビューさせようという伴走型の関係
 ・上司が主体的に部下を後押ししようという意識

 責任の重い役職に就きたがらない部下に対してどう接するべきかという質問の答えは、上記の質問と留意点を踏まえることが一つの方法であると言えるでしょう。

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