儲かるセルフ方式のガソリンスタンドが接客を重視する理由

経営の姿勢

新幹線の自動改札

 弊社は、埼玉県川越市に所在していますが、東日本へ出張の際にはJR川越駅からJR大宮駅へ出て、そこから新幹線に乗るケースがほとんどです。そして、今月は特にJR大宮駅を使う機会が増えました。

 新幹線の停車駅には、新幹線に乗るための自動改札があるわけですが、その端に駅員さんがいる事務所のようなものがあり、自動改札で対応できない乗客への対応を行います。そして、JR大宮駅には、自動改札の端の事務所の他に、自動改札付近に駅員さんが控えています。

 新幹線の乗り方、降り方は人によって様々です。IC乗車券を使いたい人、大宮駅までの切符と大宮駅からの切符が別の人、グリーン車無料の券を使いたい人、特急券を買わずに乗ってしまった人、様々な人が自動改札を通ろうとします。
 自動改札で対応できないパターンで改札を通ろうとすると、自動改札のアラームが鳴り、改札端の事務所に控える駅員さんへ対応してもらうこととなりますが、アラームが鳴ると、乗客の流れが滞ります。

 そこで、事務所以外に自動改札のそばに駅員さんを配置することで、アラームが鳴った場合の迅速な対処や、改札を通る前の乗客が抱く疑問や不安を受け付けています。
 この駅員さんを配置することにより、顧客のサポート力が上がり、自動改札を通る乗客の流れがスムーズになっていることは想像に難くありません。

なぜセルフサービスにしたのか

 なぜ自動改札というセルフサービスを導入しているのかというと、昔のように切符に鋏を入れたり、切符を回収したりするという単純作業を排除し、より生産性を高めるためでしょう。その反面、特殊事情を抱えた乗客への迅速な対応がおざなりにならないようにする必要があります。

 かつて顧客の車両に店舗スタッフが給油をしていたガソリンスタンドが、なぜセルフサービス方式にしたのかというと、自動改札同様、給油という単純作業を排除し、より生産性を高めるためであるべきです。ところが、この「生産性」を「人件費削減」に置き換えてセルフ方式へ転換したガソリンスタンドの運営事業者が非常に多い印象を持っています。

 そのような事業者は、コストカットという自社への視点が強く、顧客満足を高めるという顧客への視点が希薄ですから、そのガソリンスタンドでは、給油に来店された顧客からインターフォンで呼び出しがあったり、店頭で質問を受けたりしてから、反応をします。
 しかし、セルフサービスに転換した意義を、単なる人件費削減ではなく、より生産性を高めるため、としている事業者は、新幹線の自動改札同様、給油サービスや洗車サービスエリアにスタッフを配置し、対応をします。
 反応は、結果に対する行動であり、対応は、予測に基づく行動です。

顧客のストレスを解消する

 顧客が疑問を抱いた場合、わざわざスタッフの居る場所へ行って、もしくはインターフォンでスタッフを呼び出してまで、訊くべきか躊躇するものです。ですが、その場にスタッフが居てくれれば、そのハードルは大きく下がります。物理的距離が心理的距離を縮めてくれるからです。

 結果として、顧客は疑問が晴れ、その店舗に対する満足度が高まります。それは、油外販売に繋がる可能性を高めてくれます。

 儲かるセルフ方式のガソリンスタンドが接客を重視する理由は、顧客の不安を取り除き、顧客満足度を高め、自店の生産性を向上させるためなのです。

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