予約でいっぱいの儲かる理容店が実施している成功のカギとは

戦略の考え方

1.繁盛する理容店経営者の考え方

(1)「暇な時間帯を予約で埋めたい」

 ある理容店の経営者が発した、以下の趣旨の質問に触れる機会がありました。

 その店舗は満席ということはほとんどなく、暇な時間帯もあります。その時間帯に設備やスタッフを遊ばせないために、割引制度を導入して予約で埋めることを検討しており、極端な話、7割引などで提供することも検討しているが、どのように思うか、というものです。

 ホテルなど宿泊施設の中には、平日は週末に比べて低い料金設定にしているところが多いわけですが、このように繁閑の差に応じた価格設定は、様々な業種で見られます。このような需要志向的価格設定は、理容店に有効なのかどうかを検討していきます。

(2)顧客ターゲットは明確になっているか

 ポイントになるのは、ターゲット設定なのではないでしょうか。自店が1,000円カットのような安値志向の顧客をターゲットとするのか、それなりの価格に応じた高い付加価値を求める顧客をターゲットとするのかによって判断が分かれてくるはずです。

 安値志向の顧客をターゲットとして回転率を向上させる戦略であれば、仮に通常料金が3,500円だとしたら1,050円で提供するという7割引きで予約をとっても良いでしょう。ただし、この価格で利益を得るとなると、これまでの散髪の仕方やオペレーションを大胆に見直さないと成り立たないはずです。

 これに対して、低価格に走らず、施術の付加価値を高めることで予約を満杯にして、繁盛させている理容店もあります。

(3)高い付加価値を提供している理容店

 ある理容店は、施術中の顧客との会話から、顧客の生活全般の困りごとを把握し、自店の他の顧客とのマッチングを積極的に行い、顧客から支持を得ています。

 例えば、自宅の畳が古くなってきたという困りごとを把握すると、自店に畳を手掛ける顧客がいないか探索し、見つかれば紹介をし、顧客同士の商談が成立すると手数料をいただいています。

 また、商品の販売が不振という困りごとを把握すると、その商品を必要としている方を自店の顧客から探索し、上記同様に紹介をし、商談が成立すると手数料をいただいています。

 このサービスが顧客から好評で、この理容店は予約で埋まるようになっています。1,000円カットではない理容店の強みの一つに、顧客との会話に基づく関係性が挙げられます。予約でいっぱいの儲かる理容店が実施している成功のカギとは自店の強みを活かした、高い付加価値を提供することである、と言えるのではないでしょうか。

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