大きな油外収益を継続して確保できるガソリンスタンドの共通点

戦略の考え方

他県ナンバーの車両で来店された顧客への対応

 先日、あるガソリンスタンド関係者から、油外商品を販売するために顧客へアプロ―チをする際、他県ナンバーの車両で来店された顧客への対応について質問を受けました。
 多くの場合、洗車やエンジンオイルなどの油外商品を購入してくださる顧客は地元の固定客です。よって、他県ナンバーの顧客にそもそもアプローチをするべきか、という質問でした。

他県ナンバーの上得意客

 私は、21年間で17か所のガソリンスタンドを渡り歩きましたが、その1つに都内23区の、ある駅前に立地するガソリンスタンドがありました。立地的に企業のオフィスが立ち並んでいたことから、顧客の多くは法人でした。

 その店舗の上得意客に札幌ナンバーの車両で来店される経営者がおりました。様々な油外商品を当店で買ってくださるこの経営者は、もともと札幌で事業を営んでいたのですが、諸々の事情で都内にオフィスを移転しました。そして、出身地である札幌に強い愛着があり、車両ナンバーは札幌ナンバーを使いたいという想いから、都内にオフィスを移転しても、札幌ナンバーの自家用車を運転しているとのことでした。

事実と解釈

 自店へ他県ナンバーの車両を運転する顧客が来店したとします。事実は、他県ナンバーの車両を運転して顧客が来店した、ということです。これをどう解釈するかは、その店舗やスタッフ次第です。
 「この顧客は、他県ナンバーだから油外は買わない顧客」と解釈する店舗やスタッフもいるでしょうし、「この顧客は、他県ナンバーでも油外は買うかもしれない顧客」と解釈する店舗やスタッフもいるでしょう。
 人はその解釈に基づいて行動を起こしますので、それぞれの行動は違ったものになります。行動が異なれば、結果も異なる可能性があります。

 重要なのは、どのような解釈をしたら油外が売れる可能性が拡がるか、ということです。自身の解釈によってその可能性を閉ざすことは、収益の減少を招き、自らの首を自らの手で絞めているようなものだと言えるでしょう。

 大きな油外収益を継続して確保できるガソリンスタンドの共通点は、事実に対して売れる可能性が拡がる解釈ができる点である、と言えるでしょう。

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