儲かる鮮魚店が行っているスーパーとの違いの打ち出し方

戦略の考え方

業態と業種

 業態と業種という言葉があります。業態は売り方・買い方に着目した区分であり、業種は売る物・買う物に着目した区分です。
 1950年代に日本初のスーパーマーケットという業態が登場しました。これは、セルフサービス、低価格、そこに行けば生活必需品が何でもそろうというワンストップサービスが特徴です。つまり、ゆっくり自分のペースで買うこと、安く買うこと、1か所で買い物を済ませること、という「コト」に着目しています。

 これに対して、昔ながらのお酒を売る酒販店、肉を売る精肉店、魚を売る鮮魚店といった業種は、「モノ」に着目しており、結果として時代の流れとともに徐々に衰退してきました。
 これは、業種店よりも業態店が消費者ニーズを掴んだことを意味しています。酒販店がコンビニエンスストアに転換する事例が多いですが、これは、業種店が業態店に転換した事例です。このように、業種店は業態店に転換しなければ生き残ることはできないのでしょうか。

マーケティングの4Pを検討する

 業態店が「コト」に着目して成功したのであれば、業種店も「コト」に着目することにより、生き残りを図ることが可能です。「コト」の提供を検討する際には、マーケティングミックスを検討することが重要です。マーケティングは「売れる仕組みを構築する」概念ですが、以下の4つの視点から構成されるマーケティングミックスを検討します。

 製品(Product)戦略:何が売れる仕組みを構築するのか
 価格(Price)戦略:いくらで売れる仕組みを構築するのか
 チャネル(Place)戦略:どこから仕入れ、どこで売れる仕組みを構築するのか
 販売促進(Promotion)戦略:効果的な売れる仕組みをどのように構築するのか

地方で頑張っているある鮮魚店

 ある地方都市にスーパーマーケットのすぐそばに立地している鮮魚店があります。この鮮魚店のマーケティングミックスは以下の通りです。

 製品(Product)戦略:店主のスキルを活かした刺身の盛り合わせ、鮮魚を使った総菜
 価格(Price)戦略:高価格路線
 チャネル(Place)戦略:駅前のスーパーマーケットのそばに立地する店頭
 販売促進(Promotion)戦略:ホームページ、刺身や総菜の写真をSNSへ投稿、割引券、新聞折込・店頭ハンドアウトチラシ

 特に、店主自ら他店へ修行をするために出向き、刺身の盛り合わせを造るスキルを向上させていること、鮮魚を使ったイタリア料理やスペイン料理を総菜として提案販売していること、が特徴です。これらを、長年の業歴に基づく人間関係とインターネットを活用した販売促進戦略により、鮮魚を通して食を楽しむ「コト」を提供しています。

 提供する「コト」を決めて、マーケティングミックスで売れる仕組みを構築すれば、業種店は専門性が高いので、スーパーマーケットとの違いは明確に打ち出せることとなります。

 当社の「儲かるロードサイド店舗を作るノウハウ」フルパッケージ全9回コースでは、第2回目に「取扱商品の売上構成把握と目標設定」、第3回目に「ロードサイド店舗ならではの商品構成と戦略設計」をテーマに、どのような「コト」の提供が貴店に有効なのか、貴店にマッチした戦略に基づいた具体的な提案を行っています。

参考記事

 「モノ」を提供する店舗と「コト」を提供する店舗の違い

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