ロードサイド店舗の経営者が行うべき尊敬される店長への育成方法

人材育成

玩具を買って欲しい子ども

 先日、実家に顔を出す機会があり、両親と昔話に花を咲かせていた時に、私が幼稚園児の頃、観桜会、つまりお花見に行った時の話になりました。

 その頃は、仮面ライダーが世に登場した頃で、変身ベルトが話題になっていました。当時の仮面ライダーの変身ベルトには、風車がついており、その風車が風で回るとエネルギーが発動し、変身に至る、そんな設定だったと記憶しています。

 当時の私が親から買い与えられ、愛用していた仮面ライダーの変身ベルトにも当然風車が付いていたわけですが、人差し指で回すタイプの風車で、風を当てても回りませんでした。私は密かに「テレビの仮面ライダーのように、風が当たったら回る風車のベルトが欲しい」と思っていました。

 そんな私が、家族と夜桜を観に出かけたその日、桜祭りの会場には様々な屋台が並んでいたわけですが、その1つに仮面ライダーの変身ベルトを売っている屋台がありました。そして、その屋台に並べられたベルトは、風車が光を発しながら回っているのです。私は目を奪われました。

 「お母さん、あのベルト欲しい」
 「ダメ」
 「買ってよ」
 「ダメ」
 「欲しいんだよぉ、買ってよぉ」
 「ダメ」
 「買ってよぉ、買ってよぉぉ」

 幼稚園児の私は泣きながら駄々をこねましたが、親はそれに動ずることなく、私の駄々を突っぱねました。

 この駄々をこねる行為は子どもの特権と言っても良いでしょう。自身でモノを買えないから、おねだりをして、望むモノを手に入れようとします。

駄々をこねる大人

 大人になると、子供時代の私のように露骨に駄々をこねる人は、一般的にはいなくなってきます。屋台の前で奥さんに「買ってよ、買ってよ」と駄々をこねるご主人がいたら、ちょっと滑稽です。

 しかし、露骨ではないにせよ、駄々をこねる大人はたくさんいます。そのような方がよく口にするのが以下のセリフです。

 「上司の物わかりが悪くて困っています」
 「部下が動いてくれなくて困っています」

 これらの言葉は、それぞれ「上司の理解力が欲しい」、「部下の行動力が欲しい」と読み取ることが可能です。自身がろくに行動を起こさず、あれが欲しい、これが欲しいと、ただただ言い続けるのは、変身ベルトが欲しいと駄々をこねる幼稚園児と根本的に変わっていないでしょう。

 欲しがる前に、与えることが子どもと大人の大きな違いです。ギブアンドテイクという言葉は、give(与える)とtake(もらう)から成りますが、ギブが先、テイクが後に来る点がポイントで、通常、テイクアンドギブとは言わないわけです。

大人の店長に育成する

 尊敬される店長がもつ特徴の1つに、部下へ「与える」というものがあります。承認、影響、質問など、様々なことが含まれます。
 これに対して、尊敬されない店長がもつ特徴の1つに、部下から「もらおうとする」というものがあります。それは、長時間労働、業績、奉仕の精神など、こちらも様々なことが含まれます。

 ロードサイド店舗で働くスタッフは、アルバイトという時給制かつ有期雇用で働いている方が多いと思います。彼ら彼女らは、月給制かつ無期雇用の正社員ではないことから、比較的、業務に対する責任感が薄い、意識が低いと見る向きもあります。

 ですが、そのような条件で働くアルバイトさんに、色々なことを与える店長は、「私のようなアルバイトにそこまでしてくれるんだ」と思われる可能性が高いです。
 そして、そのような条件で働くアルバイトさんから、色々なことをもらおうとする店長は「アルバイトの私に何でそこまで求めるの?」と思われる可能性が高いです。

 ロードサイド店舗の経営者が行うべき尊敬される店長への育成方法の1つとして、店長が、アルバイトさんにどのようなことを与えることができているかを考えさせることが挙げられます。また、複数店舗展開をしているのであれば、店長会議で各店長の「ギブ」を共有させる、ということも考えられると思いますが、いかがでしょうか。

店長の育成に関する参考コラム

 ■発言のないロードサイド店舗の店長会議を活性化させる工夫とは
 ■ロードサイド店舗で働く店長の自律性を高める効果的な質問とは
 ■「偉そう」な店長を「偉い」店長に育てることのできる経営者とは

メルマガ会員様募集中

 メルマガ会員様には、リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開のコラム】や、当サイトに掲載したコラムの【解説動画URL】を優先的に配信しています。
登録はこちらから
↓↓↓

ロードサイド経営研究所メールマガジン登録フォーム(無料)

電子書籍のご案内

 1年で70人のアルバイトに辞められたガソリンスタンド店長が人材に全く困らなくなった理由:育成編~人材が育つ職場と人材に見放される職場の境界線~
2020年3月15日発行 定価1,055円

タイトルとURLをコピーしました