リアル店舗の集客に接客力が重要な2つの理由

接客

 あるガソリンスタンド運営会社に勤務し、現場で奮闘するAさん。その本社に勤務する部長に不満があるようです。

 部長は「集客に1番大事なのは丁寧な接客」という考えを持っており、頻繁に接客の研修を行います。その研修内容は、例えば「お辞儀は3秒、両手はへそに添える」といったホテルマンが行うような接客を取り上げたものなどです。顧客はそんな細かいところまで見ているのか?と思うとAさんは、そんな研修がくだらなく思えてしまうとのことです。

 部長の集客に対する考え方に不満タラタラのAさんですが、部長はなぜ接客が重要と考えるのかを全スタッフに伝える必要があります。今回のコラムでは、リアル店舗に接客力が重要な理由をガソリンスタンドとそれ以外の店舗で切り分けて見ていきます。

ガソリンスタンドにおいて接客力が重要な理由1:商品力が高まるから

 その店舗で扱う商品の魅力、つまり商品力が高ければ高いほど、そして、競合他社の商品力との差が大きければ大きいほど、集客力は高まります。

 他店より圧倒的に美味しいラーメン、他店よりインスタ映えするスイーツなどを提供する店舗に行列ができることをイメージしていただければ、理解は容易なはずです。

 重要なことは、ガソリンスタンドは「ガソリンの品質が他店と変わらないから商品力は同じ」と考えてはいけない、ということです。顧客はガソリンという「モノ」ではなく、給油してもらうこと・給油すること、という「コト」を買いに来ています。つまり、接客を含めた給油作業の品質がそのスタンドが提供するガソリンの商品力と言えます。これをフルサービスとセルフサービスに分けて見ていきます。

フルサービスのガソリンスタンドが行うべきこと

 フルサービスであれば、受注・給油・会計時の接客品質が商品力です。これらを向上させるための参考コラムを以下に示します。
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 ガソリンスタンドで軽自動車に軽油を給油するミス防止の方策

セルフサービスのガソリンスタンドが行うべきこと

 セルフサービスであれば、給油前に操作するタッチパネルや、給油する機械の操作性の他、釣り銭の取り忘れ、給油キャップの締め忘れ防止の対策が商品力となるでしょう。ここでも接客力が意味を持ちます。これらを向上させるための参考コラムを以下に示します。
 販売力の高いセルフスタンドに顧客の忘れものが少ない理由
 これで安心!ホテルの忘れ物を防ぐ効果的な一言とは
 給油キャップの締め忘れを防止する4種類のメッセージ

ガソリンスタンド以外の店舗で接客力が重要な理由2:ネット通販と差別化できるから

 ネット通販でガソリンは変えませんので、ここから述べる理由は、ガソリンスタンド以外のリアル店舗に言える内容になります。

 ネット通販ができなくて、リアル店舗ができることのひとつに「体験」があります。例えば、試食をする体験、試着をする体験などがあります。これからは、この「体験」を提供できるリアル店舗が生き残っていくでしょう。

 その中で、高い品質の接客を受けたという体験は、顧客の固定化、口コミの拡大を通じて集客力の向上に寄与します。私が体験した品質の高い接客の事例をご紹介したコラムを以下に示します。
 平日の客数を伸ばしたい飲食店が行うべき3つの対応
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 今回のコラムでは、リアル店舗の集客に接客力が重要な2つの理由として、1.商品力が高まるから、2.ネット通販と差別化できるから、を挙げました。リーダーは、ご自身がなぜ良い接客が必要と考えるのか深く掘り下げ、部下へ伝えていく必要があるのです。

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