ガソリンスタンドで、タイヤやエンジンオイルなどガソリン以外の商品(油外商品)を販売しようとすると、かつての強引な商法のイメージを持つ顧客からは、ともすると押し売りと捉えられることもあります。
とはいえ、油外商品を販売しないことには利益を確保することは困難であり、売らなければ生き残れない状況なわけです。しかし、油外商品を売れば押し売りと捉えられ、客離れが進み、やはり生き残れなくなってしまう。
このまま廃業を待つしかないというのは、何としても避けたいわけで、今回のコラムでは、この状況を踏まえて、ガソリンスタンドの経営で知っておきたい3つのPを見ていきます。
ガソリンスタンドの経営で知っておきたい3つのP 1つめ:プル(Pull)戦略
「プル」は「引く」という意味ですから、プル戦略は自店に顧客を引き寄せる戦略です。ガソリンの需要が減少しているのは事実ですから、客数を維持するためには、プル戦略で他店から顧客を奪う必要があります。
ここで集客をガソリンの安値販売に頼ってしまうと、ただでさえ少ないガソリンの利益がさらに少なくなってしまうのは自明の理。よって、イベントの実施、顧客との関係性、メディアの活用などの手段が挙げられます。それぞれのポイントは以下のコラムを参考にしてください。
【イベント】ガソリンスタンドの油外商品販売で売上を向上させるコツ(集客編)
【関係性】雑談をきっかけに関係性を構築して油外商品を販売するには
【メディアの活用】小規模な雑貨店がメディア戦略で大きな広告効果を得た事例
ガソリンスタンドの経営で知っておきたい3つのP 2つめ:プッシュ(Push)戦略
「プッシュ」は「押す」という意味ですから、プッシュ戦略は来店なさった顧客に売り込んでいく手法です。これを考える時に、スタッフの販売力を取沙汰するガソリンスタンドが多いわけですが、スタッフをサポートして販売力を強化させるツールも必要です。これについては、以下のコラムを参考にしてください。
エンジンルームの点検を依頼したくなるガソリンスタンドとは
また、スタッフに販売力があっても、モチベーションが低ければ、それは発揮しにくくなります。これは裏を返すとスタッフに販売力がなくても、モチベーションが高ければ、いずれ販売力が身に着いてくることでもあり、管理職はスタッフのモチベーション管理をする必要があります。これについては、以下のコラムを参考にしてください。
ガソリンスタンドスタッフのモチベーションを上げるには(前編)
ガソリンスタンドスタッフのモチベーションを上げるには(中編)
ガソリンスタンドスタッフのモチベーションを上げるには(後編)
ベテラン社員のモチベーション
ガソリンスタンドの経営で知っておきたい3つのP 3つめ:プット(Put)戦略
「プット」は「置く」という意味であり、プット戦略は、物販店の売り場に置かれた商品を顧客が手に取っていただくための戦略です。つまり、顧客が自発的に買うようにする戦略であり、ガソリンスタンドでは、スタッフが売り込みをしなくても顧客が洗車を依頼したり、オイル交換を依頼したりするように仕掛けることです。
この戦略は、プッシュ戦略を併用して、点検結果のカルテや価格表を渡し、次回以降のご来店での購入を狙うことがポイントとなります。以下のコラムを参考にしてください。
儲かるガソリンスタンドが今日のパンよりも明日の糧を求める理由
ガソリンスタンドの油外商品販売で継続的に売上を向上させるコツ
今回のコラムでは、ガソリンスタンドの経営で知っておきたい3つのPとして、プル戦略、プッシュ戦略、プット戦略を挙げました。どの戦略が自店にとって有効なのかを検討してみてください。
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