人材不足の中で生き残るガソリンスタンドが行うべき定着率の向上策

人材確保

ガソリンスタンドにおける高校生アルバイトの接客力

 ある高校生A君をアルバイトとして新たに雇用した、あるガソリンスタンドの話です。高校生は運転免許を持っておらず、自分で車を運転したこともなければ、お金を出してガソリンを買ったこともありません。よって、一般的に高校生は、ガソリンスタンドに来店する顧客の気持ちを汲んだ接客はハードルが高いのですが、A君もやはりそのパターンでした。

 しかし、人材不足の中、ようやく獲得できたアルバイトさんです。店長は一生懸命、A君に仕事を教えました。ですが、なかなか伝わらないこと、分かっていただけないことも多く、採用して数か月後に面談をすることにしました。

働きぶりは見違えたものの…

 その面談の場で店長は、接客のレベルや仕事に対する姿勢が他のスタッフと比べてあまりにも低すぎること、このままの仕事ぶりでは解雇もあり得ること、の2点をA君に伝えました。

 その面談が終わってから、A君の働きぶりは見違えるものとなりました。とにかく動きが俊敏となり、顧客が来店すると真っ先にその顧客の元に駆け付けます。先輩が行っている仕事を見ると常に手伝うことを意識するようにもなりました。シフトにも積極的に入るようになり、学校が休みの日は、長時間の勤務を希望するようにもなりました。

 店長は、面談で思い切って厳しいことを言った甲斐があったと喜び、A君がたくさん働けるように勤務シフトを組むようになりました。

 それから数か月後、A君から退職したいと申し出がありました。理由を聞くと、アルバイトに精を出し過ぎて、学校の勉強が疎かになった結果、成績が大幅に落ちてしまったとのことでした。そのため、親や担任の教師からアルバイトを辞めて勉強時間を確保しないと、留年もあり得ることを説明され、退職せざるを得なくなったとのことでした。

ワークライフバランスを意識する

 A君の退職理由が本当であったとするならば、A君は、学校の成績が落ちなければ退職していませんでした。よって、A君が勤務するガソリンスタンドの店長は、A君の勤務シフトが多すぎないか、配慮することが必要でした。

 この店長に欠けていたのは、ワークライフバランスの観点です。ですが、現場を預かる身としては、短期的視点・部分最適に陥りがちであることから、どうしても、働きぶりの良くなったA君のシフトを増やしたくなりますし、A君の生活全体に目は向かないものです。

 そこで、経営者としては店長に対して、スタッフのワークライフバランスを考慮しているかを問いかけるとともに、その配慮がないと人材を喪失するリスクがあること、それにより、店舗全体が疲弊してしまうことを説明する必要があるでしょう。

 人材不足の中で生き残るガソリンスタンドが行うべき定着率の向上策として挙げられるのは、店長が率いるその職場が、店舗スタッフの生活にどのような影響を及ぼすのかを経営者が考えさせなければいけない、と考えますがいかがでしょうか。

人材に関する参考コラム

 ■人材不足の中で生き残るガソリンスタンドが雇うべき人材とは
 ■人材不足の中で生き残るガソリンスタンドが行う人材獲得の方法
 ■ガソリンスタンド事業者が人材不足を回避するための退職防止策

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