ガソリンスタンドの接客マニュアルで油外商品の販売が困難な理由

戦略の考え方

飲食店の閉店時間を巡る対応

 昨日は、私がガソリンスタンドの運営会社に勤務し、店長をしていた頃に、私の元で働いてくれていた元アルバイトの方達と忘年会を行いました。
 居酒屋に集合して、お酒を飲みながら様々な話をしましたが、2軒目で飲んでいた店舗で、追加のドリンクをオーダーしたところ、「もう閉店時間なんです」と言われ、3軒目に移動することにしました。その店舗のルールですので、これは致し方ありません。

 ただ、この際に思い出したのが、秋田県北秋田市の居酒屋さんです。現地で仕事を終え、冒頭にある写真のお刺身をつまみつつ、地元の方と日本酒を差しつ差されつ飲りながら、様々な会話をしていましたが、ふと時計に目をやると23:30になっていました。

 お店の方に「閉店時間は何時なんですか」と伺ったところ、「23:00なんですが、話が盛り上がっているので、少しくらい閉店時間を延ばしても構わないんですよ」と明るく返してくれて、非常に嬉しかった記憶があります。

接客マニュアルの弊害

 さて、接客マニュアルを用意しているロードサイド店舗は多いと思いますが、あるガソリンスタンドの接客マニュアルには、台詞が並べられていました。

 その店舗では、受注の時の台詞、洗車をお勧めする際の台詞、エンジンルームの点検をお勧めする際の台詞、会計の際の台詞、当店専用のクレジットカードをお勧めする際の台詞など、マニュアルに記載されたこれらの台詞を暗記させ、接客にあたらせていました。

 新人に対して「受注してきなさい」と言うよりも、「『いらっしゃいませ、こんにちは。今日はガソリン満タンでよろしいでしょうか』と聞いてきなさい」と言った方が、行動・発言が具体的になっており、新人は行動・発言しやすくなります。

 その点では、台詞を並べたマニュアルは意義があると思います。ですが、そのようなマニュアルで油外商品が販売できるか、というとなかなか厳しいでしょう。なぜなら、顧客によって必要とする油外商品は異なっており、顧客が抱える個別の事情を踏まえた上で対応する必要があるからです。

マニュアルをベースにオリジナルな接客を目指す

 そこで、新人から徐々に成長して行くに従い、接客マニュアルをベースとしつつも、顧客に応じたオリジナルな接客が出来るように、店長がスタッフに考えさせることが必要です。

 例えば、受注であれば「いらっしゃいませ、こんにちは。今日はガソリン満タンでよろしいでしょうか」を「○○様、いつもご来店ありがとうございます。今日もレギュラーガソリン満タンでよろしいでしょうか」へ変えていくというイメージです。

 顧客に応じた接客とは、「顧」客を「個」客として接し、個別の課題に対応していくことにより、結果として油外商品の販売に結び付く可能性が高まります。

 ガソリンスタンドの接客マニュアルで油外商品の販売が困難な理由は、どの顧客に対しても同じ対応をすることにより、十把一絡げの接客が行われ、個別対応が困難であるため、と言えるでしょう。

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