儲からない飲食店経営者の口癖が「時間がない」である理由

経営の姿勢

行動の優先順位

 開店して数年が経過したものの、なかなか儲けが出ないある飲食店の経営者と、ある日の午後にご面談した時の話です。
 ご面談を通じて、駐車場の整備、店内POPの充実、メニュー構成の見直し、情報発信など様々な課題が抽出されましたが、それらを認識したその経営者が言いました。

 「やらなきゃいけないのはわかっているのですが、どうにも時間がないのです」

 この発言は以下のように言い換えることができます。

 「やらなきゃいけないのはわかっているのですが、それらの優先順位は低いので、費やす時間がないと判断しているのです」

 私はその経営者に「ところでお昼ご飯食べました?」と伺うと、済ませてきたとのことでした。つまり、前述した同店の課題である、駐車場の整備、店内POPの充実、メニュー構成の見直し、情報発信よりも、ご自身が昼食を摂ることの方が、優先順位が高いのです。

 1日は24時間です。忙しいときに時間が増えるわけではありませんので、その24時間の中で、優先順位が高い仕事から取り組んでいくことになります。そしてその優先順位は、経営者の主観で決まることがほとんどです。
 
 やらなきゃいけないことをやらない、というのは、やるべき優先順位が低く、後回しにしている、ということであり、本当に「やらなきゃいけない」と認識していないのかもしれません。

 まずは、その抽出した経営課題は、本当に解決するべき課題なのかを再考する必要があります。その上で、経営者としての行動に優先順位をつけ、それに従って事業を進めていくこととなります。

昼食のメリット・デメリット

 ここで、話ついでに昼食について触れますが、私は、昼食を摂るべきではない、と申し上げるつもりはありません。昼食を介して他者と情報交換もできますし、午前中の疲れを解消する息抜きにもなると思います。

 私は、自分のやりたいことは積極的にやると決めているので、昼時の移動中に食べたいものが目につくと食べますし、私を呼んでいると感じる飲食店には積極的に入店して、昼食を摂ります。
 ですが、昼食よりも優先順位が高い案件があれば、昼食は摂りません。結果として、月に昼食を摂るのは10回ほどに留まっています。

 昼食を抜くようになったことで、1つ気付いたことがあります。それは、「今日のお昼、何を食べようかな」と考える時間も、店を探す時間も、行列に並ぶ時間も、オーダーして料理が運ばれてくる時間も節約できるようになった、ということです。これが積み重なると、月間・年間では相当の時間になります。

 経営者の時間価値は、一般社員の時間価値の3倍です。なぜなら、経営者は24時間労働ですが、一般社員は8時間労働だからです。経営者はご自身の時間をもっと有意義に使えるように工夫しなければなりません。

 昼食1つとっても、このようなメリット・デメリットを踏まえ、経営者の行動について優先順位をつけていくことにより、効率的な経営に結びつくでしょう。儲からない飲食店経営者の口癖が「時間がない」である理由は、行動の優先順位に真剣に向き合っていないから、と言えるのではないでしょうか。

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