小規模事業者持続化補助金の様式2-1<補助事業計画>において、補助金を使って何を行うのかを記載しますが、ここをしっかり訴求できないと、税金を財源とした公的資金である補助金が何に使われるのか、またどんな効果を見込んでいるのか分かりませんので、採択の可能性が低くなってしまいます。そこで伝わりやすく書く必要があります。
1.採択の可能性を高める「販路開拓等(生産性向上)の取組内容」の書き方
当サイトでは、小規模事業者持続化補助金に応募するべく事業者様が作成した計画書について、採択されるレベルにブラッシュアップしていった事例を多数ご紹介していますが、それぞれの事例におけるブラッシュアップのポイントは、ほとんど共通しています
当コラムでは、その共通点をご紹介していきますが、今回は下図の赤枠部分、様式2-1<補助事業計画>内「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」のポイントを見ていきます。これらを意識して書くことで伝わりやすさが格段に向上します。
小規模事業者持続化補助金<一般型>に応募する際の作成書類(原則)

(1)複数の補助事業は切り分けする
ホームページとチラシ、さらには店舗改装を今回の補助事業として実施したいという形で、補助事業が複数になるケースは往々にして目にします。この場合、説明すべき補助事業の内容は「ホームページとチラシと店舗改装」ではなく「ホームページ」、「チラシ」、「店舗改装」であるという意識が必要です。
複数の補助事業の内容をまとめて述べようとすると、文章が冗長になりがちで、読み手に伝わりにくくなる可能性を高めてしまいます。
(2)具体的に書く
下図公募要領の「審査の観点」で着目したいのは、赤枠で囲んだ「補助事業計画は具体的で」という部分と「創意工夫の特徴があるか」という部分ですが、まず「具体的」について見ていきます。

具体的に書くために、弊社では、いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)で構成される5W1Hを明確にすることをお勧めしています。
ホームページとチラシ、さらには店舗改装を今回の補助事業として実施したい場合、「ホームページとチラシと店舗改装」の5W1Hを記載するのではなく「ホームページ」の5W1H、「チラシ」の5W1H、「店舗改装」の5W1Hを記載することで具体性が高まります。
(3)創意工夫の特徴を書く
前述の公募要領には、「創意工夫の特徴」というキーワードがあります。これは、自社なりに補助事業に対してどんな工夫をしたのか、ということを盛り込む必要があるということです。
これは、日本初や業界初といった工夫ではなく、自社なりの工夫というレベルで十分です。述べ方としては、前述の5W1Hの中で「なにを(What)」の記載に含めても構いませんが、この場合、それが「創意工夫の特徴」であることを示した方が分かりやすいでしょう。
(4)強みを活用する方向で書く
「ホームページがないからそれを立ち上げたい」という考え方は、無いものを補完するという観点であり、弱みを克服する方向です。これに対して「自社の強みをより多くの方に伝えるためにホームページを立ち上げたい」という考え方は、強みを活用する方向です。
その弱みがどうしても克服しなければならないものであれば、その克服が必要ですが、そうでなければ強みの活用の方が効果は出やすいと言えるでしょう。弱みの克服はマイナスの領域からのスタートですが、強みの活用はプラスの領域からのスタートであるからです。
今回のコラムでは、様式2-1<補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」の書き方をご紹介しました。次回のコラムでは「4.補助事業の効果」について見ていきます。
2.当コラムの解説動画
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